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外壁塗装の塗り替えは築何年目に必要?適した時期とタイミングを解説
2023/11/22
外壁塗装は一度行えばそれでよいというわけではなく、劣化に応じて塗装のし直し、塗り替えを行う必要があります。
そこでここでは外壁塗装の塗り替えはいつ行うべきなのか、そのタイミングについて紹介していきたいと思います。
外壁塗装のタイミングは色々な理由で決定される
外壁塗装の耐用年数はさまざまな理由で決定されていきます。
耐用年数とは外壁塗装を行った時点からその外壁に劣化が発生してくるまでの年数となっています。
一般的にはだいたい10~20年後となることが多いのですが、下記のような条件によっても変化していきます。
・塗料の種類、どういった塗料を使っているのか
・雨が多い地域なのかあまり降らない地域か
・台風がよく来る地域か、あまり来ない地域か
・気温が高い地域か低い地域か、日差しが強い地域かどうか
これらの条件が関わってくるため、自分がどういった地域に住んでいるのか、どういった場所の建物なのかということを踏まえなければいけません。
その上でどういった塗料を使うのかを考えていく必要があります。
やはり塗料が耐用年数には大きく関係してくるのは間違いありません。
塗料の種類ごとに違う耐用年数、特徴、費用
外壁塗装のタイミングに大きく関係してくるのはやはり塗料だと言えます。
この塗料をどのような種類の塗料を使用するのかということによって耐用年数が大きく変わることとなります。
ここでは塗料の種類ごとの特徴と耐用年数、費用の目安を紹介していきます。
ウレタン塗料とは
価格相場:1,800円~2,500円(㎡単価相場)
ウレタン塗料は耐用年数は5~10年ほどと短めとなっていますが、費用も安価で利用できるために使用しやすいものとなっています。
また、外壁が木材や金属などどういった素材のものに対しても塗装することができるという汎用性も高いものとなっています。
そういった使いやすさがあるために広く使われるのですが、耐用年数が短いために塗装をし直すタイミングも早めになります。
頻繁に外壁塗装を行うことができる、という場合などにはおすすめの塗料となっています。
アクリル塗料とは
価格相場:1,000円~1,500円(㎡単価相場)
アクリル塗料は耐用年数が5~8年程度と非常に短いものとなっています。
そのため長い耐用年数が求められるような建物にはあまり使われることがありません。
塗装工事に手間がかかる大きな建物、マンション、ビルなどにはそもそもあまり使われないのです。
ただ、この塗料を使って塗装したときの発色が美しいということもあるので、「短期間塗装できれば良い」という条件であればよく使用されます。
短期間限定のイベントで使用される建物や頻繁に塗装をすることが可能という建物の場合にはおすすめできる塗料となっています。
アクリル100%(ピュアアクリル)塗料とは
価格相場:3,800円~4,500円(㎡単価相場)
こちらはアクリル塗料と似たような塗料ではありますが、実際にはまったく違うものとなります。アクリル塗料から不純物を完全に除去した「ピュアアクリル」と呼ばれる塗料です。
弾性が強いためにひび割れに強いという特徴があります。
不純物が入っていないために性能が非常に高く、機能性を求めるのであれば非常におすすめです。
また耐用年数も長めに設定されており、フッ素塗料などと同じくらいの10年以上という耐用年数を誇っています。
ただ、かなり単価が高くなるために工事費用が高くなる可能性があります。
シリコン塗料とは
価格相場:2,500円~3,500円(㎡単価相場)
シリコン塗料の耐用年数は8~15年程度となっています。
シリコン塗料の価格はウレタン塗料よりも高くなりますが、そのぶん耐用年数が長くなっており、コストパフォーマンスのバランスに優れているため、日本でもっとも幅広く普及していると言われている塗料です。
業者に対して特に塗料を指定するものがない場合はこちらが選ばれることが多くなっています。
ただ、近年はさらに高性能な塗料が出てきているため、少しずつシリコン塗料の使用は減少傾向にあります。
フッ素塗料とは
価格相場:3,500円~5,000円(㎡単価相場)
フッ素塗料は他の塗料と違って耐用年数が10~20年ほどとかなり長めになっています。
こちらも価格は高くなりますが耐用年数が長いために外壁塗装を頻繁に行いたくない、高層マンションなどであまり塗装を頻繁に行うことができない場合などにおすすめの塗料となっています。
実際に利用については頻繁に塗装を行うことができないビルやマンションなどの建物で使用されることが多くなっています。
東京スカイツリーでもこちらのフッ素塗料が使用されています。
ラジカル塗料とは
価格相場:3,000円~4,000円(㎡単価相場)
ラジカル塗料はまだ使用されてあまり歴史がない塗料で、2012年以降に使用が開始された比較的新しい塗料です。
塗料の呼ばれ方についても「ラジカル塗料」「ラジカルフリー塗料」「ラジカル制御型塗料」などまだ決まった呼び方がありません。
まだラジカル塗料は使用されてからそれほど年数が経っていないためにまだ実践結果が出ていません。
そのためあくまでも耐久試験での耐用年数の目安となっていますが、10~15年程度の耐用年数と考えられています。
まだまだ実際に使われた実績が少ないため、これから評価が定まっていく塗料と言えるでしょう。
ただ最近ラジカル塗料は使用が急激に増加している途中ですので、非常に注目を集めている塗料でもあります。
ナノテクノロジー塗料とは
価格相場:2,500円~5,500円(㎡単価相場)
ナノテクノロジー塗料は最新の科学を応用した21世紀型塗料と言われています。
多くの塗料のように石油といった化石燃料を原料としていないために環境のことを考えられた塗料として知られています。
「環境に優しい」「落ち着いた仕上がり」が特徴的で「艶なし」の製品しかないということも個性的な特徴と言えます。
耐用年数は12~15年程度と言われています。
耐用年数が切れたサイン、塗装をし直す時期に出てくる症状とは
一般的には塗料の耐用年数が経過したころのタイミングで外壁塗装をし直すことが多いのですが、他の条件によって塗料の耐用年数よりも早く劣化してしまうということがあります。
そのため、劣化サインが発生してくると設定されている耐用年数よりも早い段階で塗装のし直しが必要となる場合があります。
ここではそういった外壁塗装の寿命、劣化サインについて紹介していきます。
外壁に白い粉が出てくる(チョーキング現象)
外壁を近くで見たときに表面に白い粉のようなものがふいている場合があります。
また、その部分の外壁を手で触ったときに白いチョークの粉のようなものが手につく場合があります。
この白い粉の正体は塗装の膜が経年劣化によって薄くなってきたり、剥げてきたりしてきたために塗料に含まれている顔料成分が表面に出てきてしまっているために起こる現象です。
この現象をチョーキング現象と呼ぶのですが、この現象が起きるほど塗膜が薄くなってしまうと塗料に備わっている防水効果などの性能が弱まっているため、大雨が降った際などに外壁を通過してしまって水が建物の内部に入ってしまうこととなります。
白い粉が外壁部分に出てくる、見えるような状態になると塗装の塗り替えが必要な時期だと言えるでしょう。
▷参考サイト:外壁のチョーキング(白亜化)現象はなぜ起こる?原因や補修費用は?
塗装面が膨れている、剥がれている、ひび割れしている
本来外壁の本体部分と塗料はしっかりと密着しています。
密着することによって塗料の持つ性能が発揮されることとなるのですが、外壁部分と塗料との密着が弱くなると塗装面が外壁から離れてしまってしまい、外から見ると膨れて見えることがあります。
こういった塗装面が浮いているような状態になると軽い衝撃で塗装面が剥がれていく、割れてくるということにつながっていきます。
塗装面が割れてしまっているとそこから水が内部に侵入する原因となりますので、こちらも塗装のし直しが状態だと言えます。
▷参考サイト:外壁塗膜の剥がれ・膨れはなぜ起こる?原因と対処法を徹底解説
塗装面の表面にカビやコケが発生している
外壁の塗装部分の表面にカビやコケが生えているような状態になっているとかなり塗装面が傷んでいるという場合があります。
また、外壁にカビやコケが生えている状態は塗装面が傷んでいるというだけでなく、シックハウス症候群の原因になる場合もあります。
この症状が起きるのは塗装面だけでなく、取り付けの金具や窓枠などの金属部分で発生した錆びが広がることでも同様の原因となることがありますので注意が必要です。
外壁部分にカビ、コケ、錆びなどが発生するというのは美観を損ねるというのはもちろん、健康に悪い、外壁の耐久性が低下しているなど多くのトラブルがある状態だと言えます。この場合も塗装のし直しが必要です。
外壁塗装の耐用年数を少しでも伸ばすためには
外壁塗装のメンテナンス、塗装のし直しの数を減らしたいという場合にはどうすれば良いでしょうか。
ここではできるだけ外壁塗装の耐用年数を長くするための方法について紹介していきます。
外壁の掃除、清掃を定期的に行う
定期的に外壁の清掃をすることによって外壁の表面にカビやコケが発生することを防ぐことができます。
カビやコケが発生すると外壁の劣化が加速してしまうために、こういった発生を防ぐのは重要なこととなります。
また、定期的に掃除をするということは、実際に見て外壁の状態を確認することになるため、劣化している部分などを早い段階で発見できるというメリットもあります。
耐用年数が長く設定されている塗料を使用する
やはり塗料によって設定されている耐用年数が違っているため、もともとの耐用年数が長く設定されている塗料を使用することで外壁塗装が長く持つことにつながります。
一般的に耐用年数が長く設定されている塗料は価格が高くなることが多いのですが、その分塗装しなければならない回数、メンテナンス回数も減らすことができるため、コストパフォーマンスのバランスを考えることも重要だと言えます。
まとめ
外壁塗装は一度塗装をすればずっとそのままというわけではなく、定期的に塗装のし直しが必要となってきます。
その中心となるのは「塗料」ですが、塗料の種類によって性能や耐用年数が大きく違ってくることがあります。
また、そこが日差しが強い地域か、雨が多い地域かといったことによっても耐用年数は変わってきますので注意が必要です。
外壁をしっかりとメンテナンスをすることで長く塗装を持たせることにもつながるということも知っておきましょう。
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良彩建装は、大阪府富田林市・河内長野市を中心に各種塗装工事をご提供しています。このたびはご依頼いただきありがとうございました。
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