2023/05/04

すが漏りとは、雪や氷が屋根に積もることで排水が妨げられ、たまった水が屋根材の接合部やすき間から屋根内部に侵入してしまう現象を指します。
この現象は、雨漏りとは異なり、屋根に長時間雪が積もっている状態で起こります。漏水箇所が接合部にあるため、外見上異常がなくても発生することが多いです。

すが漏りは、屋根に積もった雪が太陽の光で溶けて水になり、屋根材のすき間を伝って室内に侵入することで起こります。
津軽語で「すが漏り」という言葉は、屋根に積もった雪が融ける時に外気温がマイナスであれば軒先に「すがま（つらら）」ができることを意味しています。

つららの範囲が広がり、凍った部分が軒先から屋根裏まで伸びることで、すが漏りが発生します。

すが漏りを防ぐためには、雪が積もった屋根の除雪を適切に行い、雪が長時間屋根に留まらないようにすることが重要です。
また、屋根のメンテナンスも大切で、屋根材や防水シートの劣化をチェックし、必要に応じて修理や交換を行うことが効果的です。

すが漏りと雨漏りの違い

雨漏りとすが漏りは、どちらも屋根から水が侵入する現象ですが、原因が異なります。すが漏りは、雪や氷が屋根に留まり、屋根の排水が妨げられ、たまった水が行き場をなくして屋根材の接合部等から屋根内部に侵入する現象です。すが漏れの「すが(しが)」は東北弁で「氷」という意味で、屋根に蓄積した雪が室内の熱で溶けることが原因です。

一方、雨漏りは雨水が屋根や壁などの隙間から侵入する現象で、雨漏りと水漏れはよく混同されますが、原因や症状に違いがあります。

総じて、雨漏りは雨水が原因で水が侵入する現象であり、すが漏りは雪や氷が溶けて水が侵入する現象です。これらは原因が異なるため、対処方法もそれぞれ異なります。

すが漏りがよく起きる地域

すが漏りは、雪が多く降る地域でよく見られる現象です。降雪量が多い地域であれば、すが漏りが発生しやすいと言えます。

雪がよく降る地域としては、日本の北海道や東北地方などが挙げられますが、それらの地域でもすが漏りが起こるかどうかは、建物の構造や立地などの状況により異なります。

すが漏りの対策方法

すが漏りを防ぐ対策として、まず積雪と屋根の間にある氷の層を取り除くことが重要です。
※この作業は高所で行われ、屋根を傷つけないように繊細な作業が求められるため、専門業者に任せることがお勧めです

さらに、屋根の構造に問題がある場合は、構造を改善することも効果的な対策です。例えば、屋根の接合部にシーリング材を塗布し、隙間を埋めることで浸水を防ぐことができます。

また、定期的な点検やメンテナンスが必要です。特に雪が降る前に屋根の状態をチェックし、必要に応じて修理や補強を行うことで、すが漏りの発生リスクを軽減できます。

すが漏りの対策方法

すが漏りが起きた時の応急処置については、まず積雪と屋根の間にある氷の層を取り除くことが重要です。ただし、高所での作業であることと、屋根を傷つけないような作業が求められるため専門業者に依頼をすることをお勧めします。

すが漏りが起きている場合、応急処置としては、まず内部で水が流れ込む場所を特定し、可能であれば水がたまらないようにタオルやバケツなどを利用して水を受け止めましょう。また、電気機器や家具などが濡れることがないように移動させることも重要です。

さらに、屋根の状態や天候を確認し、専門家に相談してください。専門家は、状況に応じた適切な処置を提案し、すが漏りの原因を特定し修理を行うことができます。早期対応が重要なため、すが漏りが発生したらすぐに対策を講じましょう。

良彩建装では屋根工事をはじめ、雨漏りの修理も承っています。
お気軽にご相談くだい。