外壁塗装の期間と工程

2022/06/16

「外壁塗装をしたいけど、どのくらいの期間がいるんだろう？」

外壁塗装をお考えの方で、こういった疑問をお持ちの方がたくさんいらっしゃると思います。初めての外壁塗装なら尚更、分からなくて当然ですよね。一般的な戸建の場合だと、外壁塗装の期間はおおよそ10日〜14日です。あくまでも一般的な目安のため、建物の状態や規模、天候などによって期間は変動することがあります。

外壁を塗るだけで、なんでそんなに日数がかかるの？とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。外壁塗装はただ塗るだけでなく、建物に塗料を塗るまでにさまざまな工程を跨がなければなりません。

今回は、外壁塗装の期間と工程について詳しく解説いたします。実際の外壁塗装でどんなことが行われるのかを把握しておくことで、手抜き工事から大切なお住まいを守ることにも繋がりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

外壁塗装の期間について

戸建て・アパート・マンションのそれぞれにかかる外壁塗装の期間をご紹介します。

戸建て：１０日～１４日程度

季節や天候、また作業に携わる職人の数によって多少変動がありますが、一般的に10日〜14日程度が戸建ての外壁塗装期間の目安です。

職人が3〜4人で作業をする場合、複数箇所を同時に塗装することが可能になりますが、職人が1〜2人の場合は作業を同時に進めることが難しいため、時間がかかってしまいます。

アパート：１４日～２１日程度

アパートの塗装期間も、気候や季節、職人の数によって変動します。さらにアパートは戸建よりも規模が大きくベランダ防水塗装や階段箇所の塗装も必要な場合が多いため戸建よりも1週間程度期間が長くなることが多いです。

マンション：１ヶ月～２ヶ月程度

マンションの塗装にかかる期間も上記2つと同様に、天候や季節、職人の数で期間は変わります。マンションの場合は足場が必須となるため足場の組み立てからかなりの時間がかかり、多くの時間を要します。さらに、大規模な工事となる場合は職人の待機場所やトイレの仮設が必要となるため、その分期間は長くなってしまいます。

期間の目安としましては、マンションが50戸未満の場合は1ヶ月〜2ヶ月程度、50戸以上の場合ですと2ヶ月以上かかることもあります。

外壁塗装の流れ

塗装工事にかかる期間が分かっていても、どれくらいの頃合いにどんな作業が行われているか知らないと、少し不安になってしまいますよね。続いては、外壁塗装作業の工程を順番に解説していきます。

足場設置・保護シート設置

2階以上の外壁や屋根を塗装するために必須の足場を組み立てます。この作業中は騒音で近隣住民のご迷惑となるケースもあるため事前の挨拶はしっかり行います。足場の外側にはメッシュシートを張り、作業中近隣に塗料が飛散しないようにしなくてはなりません。

外壁、屋根の洗浄

外壁、屋根の塗装前には必ず高圧洗浄器を使って高圧洗浄をします。塗装面には劣化した既存の塗料やゴミ、時にはカビや苔などが付着していることがほとんどです。このような汚れを残したまま塗料を重ねると、新しい塗膜の中に汚れを閉じ込めてしまうことに。そうなってはせっかくの塗装もすぐに剥がれてしまいます。高圧洗浄は塗装作業において重要な工程のひとつです。

養生・下地処理

塗装面の下地処理をします。この下地処理に、手抜きがあると施工不良の原因に。外壁のひび割れ補修や劣化したコーキングの交換などをおこない塗装面を整えます。下地処理は、塗装を長持ちさせるためにとても大切な工程。塗装面の劣化症状が著しい場合には下地処理にも時間がかかってしまうため、その分期間が延びることもあります。

また、下地処理を行う前には塗装しない箇所をビニールシートなどで覆って養生します。養生をしている間は窓や雨戸が開けられなくなるため、家の中が閉め切った状態になるということを覚えておきましょう。

外壁、屋根の塗装

外壁塗装は下塗り、中塗り、上塗りと3回塗りが基本です。下塗りには下塗り用の塗料を塗り、中塗り、上塗りには仕上げの色となる塗料を塗ります。1回の塗装ごとに約1日の乾燥期間が必要なため、この作業には最低でも3日の期間を要します。

しかし、築年数や建物の劣化状況により時間をかけて塗装をしなければならない箇所もあるため、建物の傷み具合がひどい場合には1.5〜2倍の期間がかかる場合もあります。

また、塗装の点検や手直しの際は一緒に確認し、不備や気になる点が無いかチェックしておきましょう。

足場解体・撤去

足場の解体、撤去の際ははじめの組み立て時と同様、騒音が発生します。近隣トラブルを防ぐためにも事前の挨拶は重要です。

外壁塗装の期間が延びる場合

上記でもご説明した通り、外壁塗装では作業が当初の予定通りに進まない場合も多々あります。次に、作業が遅れてしまう場合についてご説明いたします。

雨が降ってしまった時

壁面が雨で濡れてしまった場合、当然塗料の密着性が悪くなってしまいます。必要以上の水分が塗料に混じってしまうと塗料本来の効力が発揮されないため、降雨時には塗装作業をおこなうことができません。

また、湿度が85%以上の環境で塗装をしてしまうとシミや白化などの施工不良につながることが多いため、雨が降っていなくても高湿度の時には塗装作業はできません。

家の築年数が長い、建物の傷みがひどい時

築年数が古い場合や外壁の損傷がひどい場合、下地処理に時間が多くかかってしまうため、塗装にかかる期間が延びてしまいます。

また、古い家屋や傷み具合が著しい建物にはそれらの作業が特に重要なため、その分日数も嵩んでしまいます。

外壁塗装の期間に関する注意点

続いて、外壁塗装の期間に関する注意点をご紹介します。

外壁塗装期間が短い業者は危ない

外壁塗装には最低でも10日間はかかります。しかし、「1週間で塗装できます」「すぐに終わります」などと、工期の短さをアピールして勧誘する業者には要注意です。そのような業者は上記にご説明した工程のいずれかを省いたり、手抜き施工をしている恐れがあります。乾燥時間や各工程を省いて塗装をすると塗装が長持ちせず、すぐに塗装のやり直しをしなければならなくなります。結果的に時間と費用を無駄に費やすことになってしまうため、工期の短い業者を選ぶのは避けましょう。

外壁塗装を始める前に近隣住民に挨拶をしておかないとトラブルの可能性も

外壁塗装期間中は業者の車両ので入りや塗料の匂い、騒音などで近隣住民にどうしても迷惑をかけることになります。そのため、工事を始める前に近隣住民に事前に挨拶をおこなうことで、ご近所トラブルを未然に防ぐことができます。